ニューノーマル 相原瑛人 – コミックアウルより引用
はじめに
アニメ化されていない漫画·小説について、商業作品·非商業作品問わず紹介していきます!
※紹介する作品は100%私の趣味です。ジャンルの偏りはご了承ください。
今回は、マスクをすることが当たり前になった近未来を描くSF漫画「ニューノーマル」を紹介します。
あらすじ
「僕たちが生まれる少し前、ひとつの感染症が世界を変えた」
マスクで顔を覆い隠すことが義務となり、常識となり、文化となった近未来世界。
家族の前ですらマスクを外すことが少なく、クラスメイトはお互いの顔を知ることなく過ごすことが当たり前。
そんなある日、主人公の男子高校生秦遥斗は、クラスメイトで想い人の夏木咲の素顔を見てしまい…!?
ドローンレース部のエースの少年と、世界流行<パンデミック>前の時代に密かに思いを馳せる少女。
「新しい日常」の世界を生きる二人の「新しい非日常」の物語が、動き出す!
概要
作者
相原瑛人
掲載誌
コミックアウル(連載中)
連載開始年
2020年12月
既刊
7巻(2025年9月時点)
原題
君と僕のくち
オススメポイント
私が気に入ったポイントを紹介します。
※100%主観です。ご了承ください。
「くち」
一番印象に残ったシーンは何か?と問われたら私は真っ先に
主人公の泰が初めてヒロインの夏木の「くち」を見てしまうシーン
をあげるでしょう。
1ページ使って夏木の素顔全体を描き、次のページ3分の1を使って、質感のある唇のアップが描かれています。
なぜ、このシーンに魅力を感じ、印象に残ったのか、その理由はこの世界の価値観にあると思います。
この世界では「くち」がとてもエッチなもののように扱われています。
例えば、この世界のグラビア雑誌では、鼻や「くち」を薄いスケスケの布で隠した、水着の美女が写っています。
それを見た主人公たちは、「鼻や唇の形がわかる」ことに興奮するシーンが描かれています。
現代を生きる私の気持ちは、「いやいや、水着に興奮しろよ!」です。
しかし、コロナ禍で顔パンツと揶揄されたマスク。そんなマスクを着けることが当たり前の世界なら、パンツの下が魅力的に映るのは当たり前かもしれません。
そんな世界に生きる少年の目というフィルターを通したからこそ、より一層魅力的に映ったということを表しているかもしれません!
全然エッチな漫画ではないのに、この世界に生きる人々の価値観から生じる恥じらいによって、エッチなものを読んでいる気分になります。
そんな外面を気にしつつ、背徳感を味わえるエ「口」漫画です!
さいごに
コロナ禍が過ぎた今だからこそ…
コロナ禍がずっと続いたIF世界を想起させる本作。
連載が開始した2020年当時は、他人事として割り切れない方もいたと思います。
コロナ禍が過ぎ去り、元の生活を取り戻した今だからこそ読んでほしい作品です!
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